カラー製品サポート情報

Adobe Illustrator の透明機能について

透明機能を使用した場合の問題や制限事項と、「正しい透明機能の出力方法」について説明します。

 

1.透明機能を使用した場合の問題点
Adobe Illustratorの透明機能を使用する場合、IllustratorやRIPなどのバージョンによる違い、「プリントのみ」、「プリント&カット」の出力方法の違いなど、様々な条件を重ねて”透明機能”を使用して出力を行うと、例えば、以下のような問題点が発生していました。

 

・オブジェクトやテキスト線がガタガタになる。
・カット線が認識されずにカットできない。 など

 

 

2.当社ソフトウェアRIPの透明機能対応状況
"Adobe Illustrator10~CS4"の透明機能を使用する場合、 特殊な例を除き当社ソフトウェアRIPにて「プリント」のみの操作が可能です。ただしプリント&カットする場合は、カット線の設定等に注意する必要があります。

 

 

3.透明機能を使用したデータを出力する際のポイント
Illustratorには透明機能を出力する場合の設定画面がそれぞれのバージョンにあります。 出力する際には必ず以下の画面を開いて設定を行ってください。なお詳細な設定方法に関しては、Illustratorのヘルプメニューをご覧ください。また「4.透明機能の確認方法について」にリンクされている各PDFファイルもご参照ください。

 【設定のポイント】
  赤丸部分のチェックボックスのチェックは全て外します。
  青丸部分の「ラスタライズとベクトルのバランス」は「75」以上にします。(初期値は100)
 [Illustrator10の場合]
 
   
 [IllustraorCS以降の場合]
 

 

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4.透明機能を含むプリント&カットデータ出力のポイント
①すべてのグループを解除します。
②カットデータは、オブジェクトの最前面に配置されていることが必要です。
③以上の点を試しても効果がない場合はプリントデータとカットデータを二回に分けて出力します。

 

 

<透明機能を含むデータを出力する場合のIllustrator出力ガイド>

  以下の手順書はプリント&カットを前提に作成されています。
[プリントのみ]の場合はカット線の設定に関する項目を省いてお読みください。
   Illustratorの出力手順
   icon 透明機能を含むデータのIllustrator出力手順(IllustratorCS以降)
   icon2 透明機能を含むデータのIllustrator出力手順(Illustrator10)
   Illustrator EPSデータの保存手順
   icon 透明機能を含むデータのIllustrator EPS保存手順(IllustratorCS以降)
   icon 透明機能を含むデータのIllustrator EPS保存手順(Illustrator10)

 

 

5.透明機能の確認方法について
透明機能はモニター画面上では簡単に設定できますが、出力する際にはこのページに説明されているような
各種設定を行う必要があります。ただし、通常のモニター画面ではどのように透明効果が機能しているか確認することができません。Illustrator CS以降には、透明機能の確認を行う「分割・統合プレビュー」機能が装備されています。この機能をご利用いただければ、以下のような場合に効果的に透明機能のチェックを行うことができます。(なおIllustrator 10にも同様の機能がプラングインソフトとしてインストールCDに用意されています。)

1)透明効果の使用の有無の確認
クライアントからデータを預かった場合、データの中に透明効果が使用されているか判断のつかない場合が

あります。このプレビュー機能を利用すれば、透明効果の使用の有無を簡単に確認することができます。

2)透明効果の影響によってカット線が認識されない場合の確認
透明効果の影響を受けてカット線がラスタライズされ、カット線としてRIPに認識されず印刷される場合があります。事前に透明効果の影響をプレビュー画面で確認することによってカッティングミスを防ぐことができます。

 

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「分割・統合プレビュー」上でプリント&カットデータがどのように表示されるか、簡単に解説した資料を用意しました。詳細な操作方法や説明に関してはIllustratorのヘルプメニューに掲載されています。併せてご利用ください。

 

s s Illustrator CS以降の「分割・統合プレビュー」簡易ガイド

 


6.その他注意事項
以下の例のように透明機能などAIの効果を複雑にかけた場合は「ラスタライズ処理」などのデータに応じた適切な処置を施さないと、正しく出力できない場合があります 。

 

 

症状:

ドロップシャドウの文字の下に茶色のグラデーションが入る。または階段状になります。 この症状はグラデーションとドロップシャドウ効果が重なっている場合に発生します。

 

原因:

ドロップシャドウ部分がイメージデータとして、強制的にラスタライズされてしまっている為です。

 

回避方法:

ドロップシャドウ部分と重なっている部分のグラデーションをラスタライズします。 その際に、解像度の選択が出来ますので、ある程度の品質の制御が可能にはなります。 グラデーション部分のみのラスタライズであればその他のオブジェクトに影響をあたえることはないので、そのままの品質で出力することができます。

 

 
 

元データ

 

印刷結果

 

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